豊中支部 南河内支部
吹田支部 堺支部
高校支部 大阪支部
八尾支部 門真守口支部
豊中支部
コロナ禍でもだまってられへん!
団体交渉で教科書給付を宅配に改めさせる (2020.4月)
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、4月7日に政府は緊急事態宣言を7都道府県に出し、社会的に人どうしの接触を避け、感染リスクを低減することが求められる状況にありました。
そのような中、豊中市教委は、“4月17日(金)から翌週の22日(水)にかけて教科書を受け取りに保護者が学校へ来るように”という連絡を各家庭へメール配信させました。
この方法による教科書給付の指示が4月15日(水)の校長会議で示されましたが、その前日には、文科省より「新型コロナウイルス感染症のまん延防止のための出勤者の削減について(通知)」が発出され、感染拡大の事態を収束に向かわせるため、「最低7割,極力8割」程度の出勤抑制をするよう求められる状況がありました。学校では、教科書給付作業のため、前日から多くの教職員が出勤することを余儀なくされました。豊中支部は、教科書を給付するために教職員を感染リスクに曝すことはあってはならないと考え、教科書の給付時期を延期するなり、給付方法を変更するなりの見直しをするよう団体交渉を申し入れました。
4月17日に団体交渉を行い、組合は、新型コロナウイルスの感染が深刻化する中、当初予定のまま教科書配布を続けることは、教職員を感染リスクに曝らす危険があり、使用者の安全配慮(確保)義務に照らしてあってはならないことだ、と指摘し、週明けからの教科書配布を中止させました。17日には一部の学校で教科書配布が始められましたが、学校に残った教科書は宅配で各家庭へ届けるよう、その日のうちに各学校へ指示させることができました。
堺支部
堺市 賃金・一時金交渉 最終回答 2019年11月
11月18日、二回目の賃金・一時金団体交渉を持ちました。堺市から示された最終回答は
1.堺市人事委員会の勧告通り、今年度12月期の一時金については0.05月分を引き上げ、勤勉手当として支給する(2020年度以降は6月期、12月期に0.025月分ずつ配分)。
2.行政職給料表の1級を改定。
3.臨時的任用教職員の2020年4月以降の給与については、早期に案を提示・協議したい。
4.その他の要求事項については引き続き協議。(本給は据え置きとする人勧をそのまま踏襲、回答書面に記載なし)
一時金引き上げ分を勤勉手当として支給するとする人勧については、前回の交渉でも「人事評価が反映される勤勉手当ではなく、期末手当として算定すべきだ」と指摘したところです。人事委員会は待遇改善としての給与改定を勧告すべきであって、人事評価制度がもたらす職員間の格差・分断を是とした人勧では納得できません。市独自の判断で期末手当として支給するつもりはないか、繰り返し問い詰めましたが首を横に振るばかり。今後も要求し続けていくことを通告しました。
人事委員会が本給を据え置きとしたことについても、小泉政権、安倍政権が推し進めた日本経済破壊により景気が長期にわたって低迷し続けている中、公務員の給与を率先して引き上げることで景気回復を牽引してゆくべきだと指摘。給与改定についての根本姿勢を改めさせる必要性を強く感じさせる交渉となりました。
2.の行政職1級の給料表改定については、最低賃金が改定されたのに合わせた、との説明でしたが、市教委が算定の基礎とした計算式が本当に妥当なものであるのか、疑問なしとしないところもあるうえに、出てきた「解」が小数点以下端数で最低賃金をかろうじてクリアするという危ういもので、とても胸を張って「改定した」と言える代物ではありません。そもそも「最低賃金」というのは「これだけ払ってやるんだからありがたく思え。文句を言うな」というものではなく、文字通り、それ以下は許されない「最低のレベル」を示すものであって、雇用者はその水準のずっと「上」を目指すべきです。
3.は講師給与の2級格付けにかかわる回答ですが、1回目の交渉でも義務教の講師給料表の延伸と併せて検討したいとしていたのを、今回、2020年4月1日実施を目指したい&そのためには2月議会に提案する必要がある、との具体的タイムテーブルが示されたものです。年内には組合に対して提案がなされるであろうという感触(「ま、そういうことですね」という顔付き)も得られ、長年に渡る要求がやっと実るという嬉しい瞬間でした。(2019.12.19の団交において、この2級格付けに関する市の回答は、組合の受け取りとは異なり、2級格付けを検討しているものではない、と言うことが判明しました。)正規の教諭と同じ時間帯、同じ職務を担っているわけですから、給与が同じ水準で支給されるのは当然のこと。雇用が継続されるかどうかという不安を常に抱えている分だけ、まだ、講師の方が不利な条件で働かされていることを思えば、じっくり腰を据えて教育に携われる環境を整えるためのさらなる「工夫」が必要なくらいでしょう。
一時金引き上げ分の勤勉手当上乗せと言い、行政職1級の給料表改定と言い、受け入れられるものではありません。
もう一つの懸案事項として、前回交渉でも議論した定時制高校、中学校夜間学級の事務職に対する「定時制通信教育手当(相当分の手当)」について、今回も追及を重ねました。前回、市教委が事務職に手当を支給しない根拠として挙げたのは「高等学校の定時制教育及び通信教育振興法」第5条ですが、それを根拠として不支給の理由とするならば、同じく第5条に掲げられていない「准校長」にも受給資格がないことになります。さらに言えば、給特法第2条2項が定義する「教育職員」にも「准校長」は出てきません(学校教育法、及び同施行規則でも、教育公務員特例法でも、「准校長」は認められていません)。
このように指摘すると、市教委は「准校長は校長と同じ給料表を適用しています(から、校長と同格)」と言ってきましたが、「『准』が付いているということは、校長ではないということでしょ。『准』というのは『~~ではない。~~と見なす』ということです。大学では教授と准教授、ちゃんと別の職ですよ」と返すと答えられず。「堺市学校管理運営規則で『定時制には准校長を置く』としています」との反論に対して、「学管規則を作った人は学校教育法を読んでないんですよ。学管規則と学校教育法と、どっちが上位なんですか?法律に書いてないことをやったら、アカンでしょ」と返すと、これまた答えられず。「学管規則には、入学、卒業、退学、転学については准校長に決裁権限がない、とあるでしょ。こんなのが校長と言えるんですか」と詰め寄ると、これまた答えられず。
問題の根っこは、堺市立の高校4校を統廃合した際に、それまで(100年間)全・定それぞれを独立校としてきたものを、府立高校の猿真似で全定一校にしてしまうという愚策を犯したことにあるわけで、この判断ミスは当時の市長、教育長が責を負うべきものですから、賃金交渉の場で突きつけても彼らには荷が重すぎる問題ではありますが、これからも機会あるごとにしつこく主張し続けていこうと思います。
堺市 賃金・一時金交渉
11月8日に一回目の賃金・一時金交渉を持ちました。まず、主幹教諭・指導教諭の給料表廃止要求に関わる議論では、2017年度の権限移譲に際して首席を「主幹」に、特2級を3級に(校長5級、教頭4級と順送り)改めたが、給料額も職務内容も「変わりありません」との回答があったものの、「主幹教諭には教頭の補助とういう点に重きを置き」といった言葉もあり、「従前どおり、管理職ではありません」と言いつつなし崩し的に管理職へ移行させようとする意図があるのではないかとして追及を重ねました。最終的には「管理職ではない」「変わりない」との言質を取りましたが、今後も厳しく監視をしていかねばならないと思います。
定時制高校、夜間学級の教職以外の職員(=主に事務職)にも定通手当(に相当する手当)を支給せよ、という要求についても昨年度に引き続いて議論をしましたが、高等学校の定時制及び通信制教育振興法第5条を盾に支給は困難、相当額を支給する他の方途を検討するつもりもないという回答を覆すことはできませんでした。同じ時間帯で働いておりながら教員には特別手当が支給され、事務職には出ないというのは納得できませんし、教壇に立つことだけが教育ではない、授業料に関わって就学支援金・給付金の申請等々で生徒の家庭状況・経済状況に(時には教員以上に)踏み込んで生徒と関わることのある事務職も教育を担っているという認識に立ち、今後もしつこく要求し続けることを通告しておきました。
講師の2級格付けについては、さきに府教委が13都道府県で実施されていることを認めていましたが、今回、堺市教委も政令市20市のうち10市が何らかの形で2級格付けを行っていることを認め、(夏の府教委交渉でも問題となった)義務教講師給料表の上限延ばしと合わせ、待遇改善の方向で年度内提案を目途に検討中であることが明かされ、明るいニュースとなりました。長年の要求事項、一歩前進、です。
一時金については、堺市人事委員会が本給据え置き、0.05ヶ月分の一時金アップを勧告しているようですが、「勤勉手当として支給」という勧告はおかしい、期末手当として支給すべきである、人事委員会の認識は間違っていると指摘。18日の回答を待つことになります。
より詳しい堺支部の情報はこちら
大阪支部
維新政治に忖度? 市教委のなさけなさ!
10月11日(金)、年末一時金についての要求書手交後、泉尾北小学校問題について市教委と話し合いました。出席したのは、指導部初等教育課と人権・国際理解担当の3名です。
冒頭、9月18日に申し入れをした要求書について「管理運営事項」ということで、「回答」ではなく、「見解」を述べました。
・今回の朝会内容は偏った内容のもではない。したがって問題はないと考えている。
・内容については校長、教頭から聞き取っている。職員への聞き取りは行っていない。
・朝会ついては事前に職員に説明したと校長から聞き取っている。
・大阪市が推進している多文化、共生教育には反していないと考えている。
・歌手の山口氏への交通費は支払っていない。無償での活動である。
・校長は山口氏の存在を新聞で知り、来校を要請した。
等でした。市教委は校長小田村の擁護姿勢を崩しませんでした。
交渉に参加した組合員から、市教委は皇民化教育、皇国史観、教育勅語についてどのように考えているのかという質問がありました。
市教委はこれらは戦前の教育であり、否定されるものであるという回答はしました。
しかし、朝会で校長が「新天皇が126代目」であると話したことについては、「・・という説もある」と言ったと聞いているので問題がない。
山口氏が話した仁徳天皇の「民のかまど」(戦前の修身の教材)の話も同様である。
市教委は皇民化教育、皇国史観を否定しながらも朝会内容は問題ないと繰り返しました。
さらに驚くべき回答を市教委はしました。
山口氏が歌った「行くぞ!日の丸!」はオリンピックやパラリンピックの応援として歌われたもだと認識しているというものです。
「うつむいた日は過ぎた 時が来た まっしぐら 行くぞ!行くぞ!日の丸が行くぞ!ああ勇ましく 日の丸が行くぞ・・」
この歌詞のどこにオリンピックやパラリンピックに応援が込められているのでしょうか。
組合の指摘に対して、山口氏が朝会で「そのように述べたので」を、そうだと考えるという、市教委としての主体性のない回答をしました。
それならば、全市の学校で歌わせたらどうだという指摘については、回答できませんでした。
橋下が市長になって以来、政治が教育に介入してきています。民間校長の小田村も、維新の政治方針で雇用された人物です。
本来、市教委は教育の独立性を維持するためにも、政治介入の防波堤にならなければいけません。
ところが今回の話し合いでは、そのような姿勢はいっさい見られませんでした。
維新政治に抗って、大阪市の教育を守ろうとする気概を市教委担当者から感じることができず、憤りよりも虚しさを憶えました。
10月22日は大嘗祭(「即位の礼」)です。泉尾北小学校だけでなく、大阪市全体の動向を注視したいと考えています。
泉尾北小学校の異常な児童朝会の市教委見解
大阪市立泉尾北小学校で行われた異常な「即位の礼」に関する児童朝会について、
支部はこの間、市教委に対して見解を示すように要求してきました。
要求に対して、8月19日に、市教委の指導部(人権国際理解教育、初等教育)がそれぞれの見解を文章回答しました。
見解は朝会内容を容認するものであり、自らの指導責任も放棄しています。到底、認めることはできません。
今後は団体交渉を要求し、交渉の場で市教委の姿勢を追求していきます。
南河内支部
コロナ禍でもだまってられへん!
アレルギー生徒に配慮したゴミ処理対応で合意 2020年6月
羽曳野市内小中学校では、多種多様な職種の非常勤が働いています。臨時休校に伴い、これらの方々の給料補償をするように羽曳野市教委と話しています。
また、6月15日から、小学校給食も始まりました。給食メニューの「個包装されたパン」の袋、「牛乳ストロー」を、各学校(教室)で、処分するように指示が出ています。支部は羽曳野市教委に、これらのゴミを教室内で処分することはアレルギーをもつ児童への配慮が足りず、不衛生であること、牛乳パックと同様にそのまま給食センターに返すのが原則と申し入れ、給食センターと調整することで合意しました。また、夏休みが短くなり授業など拘束時間が長くなります。児童生徒への水分管理などの対応も考えてほしいと、要求しています。
2019年度 羽曳野市定期交渉を行いました。
南河内支部は、2019年11月22日、12月26日の2回にわたり、羽曳野市教委と定期団体交渉を行いました。
・教職員の労働条件
・講師継続雇用
・「日の丸・君が代」強制反対
・羽曳野市独自の学力テスト「見とる問題」
などについて、交渉しました。
まず、教職員の労働条件です。
南河内支部は、数年前から、学校校務員を大規模校には複数配置をするように要求。何度も、交渉を重ねています。教育総務課から、例年前向きな回答が、なかったのですが、今回は、「市の予算担当と最終まで調整する」と、前向きな回答を出させることができました。
また、組合から春に提案していた“地域の保護者向けに学校の教職員の勤務実態や勤務時間を知らせる”件は、市としてひな形を提案し、組合から内容について追加意見を述べました。今年度中に、おそくとも来春に、保護者に配布できるよう強く要求しました。
以上の問題を解決するためにも、羽曳野市レベルでの学校関係の「労働安全衛生委員会」を開くよう組合は要求しています。市教委は学校から管理者と衛生委員だけを集めようとしています。組合もともに参加して初めて実りある取り組みの提案ができるのです。組合は来年度に実効性ある提案のできる市レベルの委員会の立ち上げを強く要求していきます。
また、市からは、来年度から簡易のタイムカードを導入すると新たな提案がありました。春の交渉では「(超過勤務縮減に関して)費用がかかることはできない」と言いつつ、こういうものにお金をかける必要がどこにあるのでしょうか。800人規模の生徒がいる学校と200人に満たない学校とで、印刷機の数も同じ、校務員数数にも不公平、など当たり前の設備が整ってもいないのに、タイムカードだけを導入していったい何がしたいのでしょう。今後取り組み全体について意見を述べていきたいと思います。
次に、1学級40人を超えないよう支援学級在籍児童生徒の「ダブルカウント」実現、および市独自の予算で35人学級制を求めた話です。
羽曳野市内小中学校では、現在、40人超えの学級が20学級以上も存在します。これは、働く教職員の過重労働はいうまでもなく、さらに、児童生徒へのかかわり・安全面などにも、大変よくない環境です。
市議会でも、複数の議員が取り上げる中、南河内支部からも、問題点を厳しく指摘。改善案を挙げながら、市教委・学校教育課に迫りました。
「ダブルカウント」実現、35人学級制については、交渉継続です。
続いて、
「まだ時間がかかる」と回答している「36協定」なしで超過勤務をさせている件、学校留守番電話設置の件などの交渉事項は、どの項目も組合の要求からはほど遠い回答でした。
羽曳野市教委が2018年秋から突然実施を始めた独自学力テスト「見とる問題」は、昨年の組合との話し合いの結果、学校ごとに参加・不参加も判断できるとの確認を守らず昨年よりさらに労働強化になる提案をしたことを強く追及し、次回担当者も含めた個別継続交渉を実施することに合意させました。
講師継続雇用の要求も行いました。
南河内支部には、羽曳野市内の小学校で働く講師の組合員がおり、15年以上講師で羽曳野市内で働いています。
学校教育課は、「例年どおり、基本的には継続の方向で考えている。」と、回答していますが、当該講師の立場からすると、次年度の雇用があるのか不安でしかたがありません。
また、今年度、羽曳野市内小中学校で働く講師は、約100人。
組合員内外にかかわらず、全員の雇用を確保できるように と、要求しています。
「見とる問題」とともに、2020年1月も、交渉を継続します。
羽曳野市、そして、富田林市や大阪狭山市など南河内で働いている講師のみなさん。
毎年、この時期になると雇用に不安を感じているかと思います。
待っているだけでは、雇用はありません。
教育合同に入り、私たちと一緒に雇用要求をして、次年度につなげていきましょう。