京都西山短期大学
組合員雇い止め撤回を求めてストライキ突入

2021年3月17日、組合は、2名の雇止め解雇撤回を求めたストライキを、長岡天神にある京都西山短期大学で行いました。関西の多様な組合が集うユニオンネットワークによる春闘総行動の一環に位置付けたこともあり、
多くの友誼組合の組合員も駆けつけていただき、約60名でストライキ行動を行いました。

10:30の卒業式直後から街宣行動をはじめ、
当該組合員のアピールの後、様々な組合からの支援アピールが続きました。

その間に、雇い止め解雇通知撤回の要求書を櫻井理事長に手交しに執行委員長と当該組合員とが短大内に入りましたが、昨日まで卒業式に参加する予定だった理事長はなぜか欠席(逃亡)しており、加藤学長らに、すぐに電話をして短大に来るように要求しました。


その間、「櫻井理事長は逃げるな!櫻井理事長は出てこい!」のシュプレヒコールを続けました。


30分ほどしてようやく理事長と連絡がつき、執行委員長と西山短大支部代表とで、逃亡したこと(和歌山の寺にいること)を電話口の櫻井理事長に抗議しました。

次善の策として、学長・事務局長・島袋学科長のいわゆる3役が、
校門前のストライキ支援行動参加者の前で理事長不在の状況説明と謝罪をすることを確約させ、要求書は代理で学長に手交するが、誠実に対応することを認めさせました。

その後、3役のうち島袋学科長が校内に姿を消し、今度は「島袋出てこい!」のシュプレヒコールを続けることになりました。
しばらくして、ようやく3役が揃って、校門前で話を始めましたが、学長が、卒業式にストライキ行動をぶつけたことなどを小さな声で話したことにより、またまた参加者から怒号を浴びることになり、
最終的に謝罪し、要求書の手交が終わったのは、予定を50分もオーバーした12:20でした。

往生際の悪い理事長と3役に振り回されましたが、
参加者の協力で、最後までやり抜くことができました。

京都西山短期大学
組合員雇止め解雇問題、府労委救済申し立てへ

2021年4月、実態解明は府労委調査の場へ

組合は、2021年3月17日のストライキ決行以前、すでに西山短大に対し、雇止め通知を発出する前に雇い止めをせず、継続して雇用するよう団体交渉を申し入れていました。義務的団交事項である組合員の次年度労働条件について、組合はまさに団体交渉における協議、回答を求めている最中だったからです。

組合員の雇止め理由は、第1回団交、及びそれまでに数多く持たれた団体交渉では触れられることもなかった突然の内容でした。第2回及び第3回団交において組合は、雇止め理由の正当性について追及しましたが、学内カリキュラム委員会、短大教授会すら通さず、前代未聞の外部専門家依頼という手段を使い、短大執行部は組合員担当科目・適合性の判断を行いました。しかも西山短大は、依頼した外部の専門家について、未だにその身元すら明らかにしていません。この間、組合員の所属部署上司、組合員の職場同僚、さらには組合員が学習指導する学生たち、いずれもが短大に対し、この組合員の雇用継続を嘆願したにもかかわらず、短大執行部は一切を無視し、雇止め解雇を強行したのです。

2021年4月15日、組合は正式に府労委へ救済申立を行いました。その後の調査により、また同時期発刊された雑誌の取材により、京都西山短期大学を舞台とした、櫻井悦夫(法名・櫻井随峰)理事長の短大私物化、異端者弾圧の実態が明らかとなってきました。中でも短大執行部の一人の学科長(現・短大副学長)の抱える、研究倫理規定に対する重大違反行為疑惑に対して、これらの真相究明を進めた組合・組合員に対する弾圧、理事長・学長・事務局長による、学校ぐるみの揉み消し工作は、文科省をも欺く驚きの内容でした(組合側準備書面参照)。

以来半年間にわたり組合は、組合員の職場復帰を果たすべく短大側不当行為の立証を積み重ねています。残された現職組合員の雇用を守るためにも、また正常な職場環境を取り戻す為、粘り強く闘っていく所存です。

申立書 2021.4.15ー組合

答弁書 2021.4.30ー西山短大

準備書面(1) 2021.6.16ー組合

準備書面1 2021.7.15ー西山短大

準備書面(2) 2021.7.15ー組合

準備書面2 2021.8.20ー西山短大

準備書面(3) 2021.8.19ー組合

準備書面4  2021.9.24ー西山短大

準備書面(4) 2021.9.24ー組合

以上で、調査は終了。この後、複数の証人を呼んでの、審問に入った。

審問第1回 速記録 2022.1.11

審問第2回 速記録 2022.2.1

審問第3回 速記録 2022.2.16


最終陳述書を提出

府労委調査も終わりを迎え、2022年3月28日、組合と短大は最終陳述書を提出しました。双方の最終陳述書を掲載します。

組合最終陳述書

短大最終陳述書

 近畿大学
 非常勤講師「定年」問題などで団交+府労委申立て

2020年、 非常勤講師の「定年」再雇用闘争-府労委救済申し立てに発展

組合支部結成以来要求してきた非常勤講師の65歳雇用制限廃止の闘いは、組合員の一部が65歳に達した2019年度に大きな山場を迎えた。

団体交渉及び事務折衝を重ねたが、近大は理由をあれこれ変えたが、65歳「定年」は変えなかった。そこで組合は2020年3月9日、近大の対応が組合員への不利益取扱、不誠実団交、組合弱体化にあたるとして、府労委に救済を申し立てた。

申立書 2020.3.9ー組合

答弁書 2020.4.1ー近大

準備書面(1)2020.5.28ー近大

準備書面(1)2020.6. 8ー組合

準備書面(2) 2020.7. 6 ー組合

準備書面(2)2020.7.15ー近大

準備書面 (3) 2020.8.5ー組合

準備書面(3)2020.10.2−近大

準備書面(4)2020.11.6−組合

第1回審問 速記録 2021.2.17

第2回審問 速記録 2021.3.22

第3回審問 速記録 2021.4.22

審問が終わり、府労委は労使ともに良好な関係を望んでいることから、和解のための調査を行った。しかし近大は、雇用年限の70歳延長については今後検討していくとしたものの、解決金は5万~10万円しか出せないとした。2020年に割り当てられて4コマ賃金が約170万円だったことから、組合は「小学生のお年玉のような解決金は話にならん」と対応した。府労委も説得に当たったが、近大は「労働委員会は労働側の味方か」と対応したという。

和解が不調に終わり、10月4日、最終陳述が行われた。救済命令が期待される。

最終陳述 2021.10.4 ー近大

最終陳述 2021.10.4 ー組合

棄却命令 2022.3.28

2022年3月28日に命令書が交付された。雇止めは定年を定めた就業規程に基づくものであり、組合員故あるいは組合活動を行った故ではない、また団体交渉において検討するとしたものの最終的には定年による雇止めを通知しているので不誠実団交とは言えない、として不当労働行為を認めなかった。棄却命令については受け入れがたい側面があるが、要求を団体交渉で実現する方向を確認して、再審査申し立ては行わなかった。

2021年度定期交渉を開催

2021年度定期交渉を2022年1月13日に開催した。団交事項にそって順次回答および協議を行った。主たる協議は次のとおりであった。

・学部コーディネーターによる雇用不安を感じさせる不適切発言について、本部への通報と解決方法が確認された。

・最重要課題は非常勤講師の65歳定年延長について、2022年度前期のうちに延長年数と開始年度について組合に知らせるとの回答となった。この団交回答に基づき、2022年4月、非常勤講師職員の定年を66才にして2022年度実施する旨の就業規程改正の通知があった。

「高年齢者雇用安定法第10条の2」は70歳までの就業確保を要請していることから、今後の団体交渉で要求していくこととした。


 帝塚山学院大学

コロナ禍の中、対面授業をオンライン授業に

 2020年に、コロナ感染拡大にもかかわらず日本全体ではワクチンの接種が遅れていました。それでも学院側からは対面授業の要請が行われていました。対面での授業に健康上の不安を持つ組合員のために、変更を認めるよう要求し、実現しました。すなわち、教員はオンライン上で講義し、学生たちは広い教室で受講する、という方法です。例外的にオンライン授業の継続を認める方法を勝ち取りました。

 2020年12月には、1名の組合員が、雨が吹き込んだ学院の廊下でスリップし、けがをしました。その件に関して法人と折衝を行い、労災認定を勝ち取りました。

非常勤組合員のCM数カットを回復

 2020年にコマ数で前進がありました。2016年以来の懸案であった3コマへの復活が、2021年度から実現することになりました。

 2016年以降、2コマの授業とアダルトクラスの授業1コマという形で、賃金は3コマ分あったのですが、2021年度からは、本来の学生対象の授業で3コマを確保することができました。これらは、粘り強い交渉や折衝の成果であり、また、コロナ感染拡大という事態の中、少人数学級になったという事情もあり、3コマ問題が、解決しました。

非常勤組合員のコマ数カットで団体交渉

 2016年4月、帝塚山学院大学に勤務する3名の外国人非常勤講師組合員が、担当する英語の授業を3コマから2コマにカットされました。組合は、団体交渉を行い、コマ数カット撤回を求めてきましたが、大学は、著しい入学者数の減少と財政難を理由に、団交での結論が出ないまま組合員のコマカットを強行しました。

 しかし新年度が始まると、英会話学校・ECCから来た講師が英語関係科目を10コマも担当していたことが発覚。大学がECCに業務委託していたことが明らかになったのです。

オープンキャンパスで抗議行動


  長年勤務してきた非常勤講師のコマをカットを強行し、英会話学校に業務委託する大学に抗議し、7月10日、オープンキャンパスの日に、抗議申入行動を行いました。この行動がきっかけとなり、これまで頑なだった大学も、徐々に解決に向け、組合との協議に真剣に取り組むようになりました。その結果、「3名の組合員に対して、来年度は、減コマした1コマ分を回復する」との回答を導き出し、12月27日の合意書調印に至りました。

 今回の争議は、7月10日の抗議申入行動がひとつの契機となり、停滞していた協議が動き出しました。大学も、このままのらりくらりと団交を繰り返していても問題は解決せず、ただただ争議が拡大していくと実感し、解決に向け具体的な提案を出して来るようになりました。「行動すれば流れが変わる」、そのことを実感した争議でした。

 7月10日、熱中症になりそうな真夏に、長時間に渡って抗議申入行動に参加した組合員、共闘する労働組合の方々の支援のおかげで、今回の要求実現を勝ち取る事が出来ました。
 今後も組合は、英会話学校への業務委託問題等についても目を光らせ、帝塚山学院大学が労働者にとってより働きやすい職場になるよう活動を続けていきます。

2016年7月10日、オープンキャンパス開催中の帝塚山学院大学(大阪府堺市・狭山市)に対して行った申入行動

帝塚山学院大学 争議解決に向け法人からコマ数回復の提案あり!

 2016年8月24日、帝塚山学院大学との団体交渉が開催されました。去る7月10日に申入行動を行ってから、3回目となる団交でした。

 「英語科目をECCに業務委託するのは、大学設置基準(第19条第1項 大学は、当該大学、学部及び学科又は課程等の教育上の目的を達成するために必要な授業科目を自ら開設し、体系的に教育課程を編成するものとする)に反しているのではないか」とする組合に対し、「何ら問題がない」「自ら授業を開講している」と主張。その根拠として、2007年7月31日に文科省から出された「大学設置基準等の一部を改正する省令等の施行について(通知)」の「留意事項」部分を取り上げました。第19条第1項は、「全てを当該大学のみで行うことを求めるものではなく、教育内容の豊富化等の観点から、大学が当該大学以外の教育施設等と連携協力して授業を実施することも認められるものであること」と書かれているではないかと主張。そして文科省が取り上げた具体的な留意点に関しても全てクリアしているとの主張してきました。

 それに対し組合は、「そもそも2007年に出された、この文科省の改正通知が、どのような背景から出て来たのか理解しているのか?それに関して、きちんと議論したのか」と法人を追及。「帝塚山学院大のように、全国で業務委託化を進める大学が増加。それを食い止めるために、文科省が第19条第1項の改正を行ったのだ」「改正が行われた背景とその趣旨を理解していれば、2007年の段階で業務委託は止めているはずだ」「留意事項を利用して、業務委託を正当化するのは間違いだ」と反論。法人は、「業務委託を、今学期または来年からいきなりゼロにすることは出来ないが、今後も考えていかなければ行けないと考えている」と回答しました。

 そして法人から、「業務委託を減らしていくひとつとして、来学期から、ECCに依頼する予定だった科目を、組合員3名に依頼したい」との具体的な提案が出て来ました。しかし、曜日と時間が非常に限定されており、他大学と掛け持ちをして働いている非常勤講師の組合員たちは、大学が指定してきた日時には既に仕事が入っていました。組合は、「争議解決に向け、具体的な提案を出してきたことは前進だ。今回の提案は条件が合わないが、来年度に向け、減コマした組合員のコマ数を回復するよう求める。次回団交で具体案を出して欲しい」と要求。大学は「持ち帰って検討する」と回答した。そして、「業務委託をすぐゼロに出来ないとする法人の主張は一定理解するが、しかし本来は大学が直接雇用すべきであるという組合の立場は変わらない。業務委託を減らし、止める方向で引き続き考えて欲しい」と伝え、この日の団交は終了しました。

 大学から具体的な提案が示されたことは大きな成果です。7月10日の申入行動や大学設置基準違反に関する追及が堪えたのだろう。これまで通りのらりくらりとやっていたのでは、争議が更に拡大・長期化すると法人も判断したと考えられます。次回団交では、争議解決に向け、前向きかつ具体的な提案がなされることを強く望みます。

帝塚山学院大学 組合員のコマカットを強行し、英語教育の一部をECCに業務委託

 2016年7月10日、オープンキャンパス開催中の帝塚山学院大学(大阪府堺市・狭山市)に対し、申入行動を行いました。

 2016年4月、帝塚山学院大学に勤務する3名の外国人非常勤講師組合員が、担当する英語の授業を3コマから2コマにカットされました。団体交渉を行い、コマ数カット撤回を求めてきましたが、大学は、著しい入学者数の減少と財政難を理由に、団交での結論が出ないまま組合員のコマカットを強行しました。

 しかし新年度が始まると、英会話学校・ECCから来た講師が英語関係科目を10コマも担当していたのです。大学は「専任教員が3月になって急に退職することになり、英語関係科目10科目の担当者を急きょ穴埋めするためにECCに業務委託した」と回答。しかしこれを不審に思った組合が、退職した専任教員に確認したところ、なんと2015年7月の段階で、大学側に退職の意思を伝えていたことが判明。帝塚山学院大学が団交で虚偽の発言を繰り返していたこと、ECCへの業務委託は緊急的な対応ではなく、じつに計画的なものであったことが明らかになったのです。

 帝塚山学院大学は、「講師の採用は大学が行っている」と発言。しかし業務委託の場合、大学は講師の採用に関わることも出来なければ、講師に対し、直接指揮命令を行うことも出来ません。また、大学設置基準19条は、「教育上の目標を達成するために必要な授業科目を自ら開設するものとすること」と定めています。これは、民間企業への業務委託が拡大していた2007年、文科省が大学設置基準の一部改訂を行い(2007年7月31日付・文科省19文科高第281号「大学設置基準等の一部を改正する省令等の施行について(通知)」)、各大学に通知しているので、帝塚山学院大学も知らないはずがないのです。

 コストカットを優先し、教育の質は二の次。帝塚山学院大学の実態を知って貰うために、私たちは本日、オープンキャンパスに来た高校生・保護者たちに、「高い学費を払って入学するのに、授業の中身はECCって、それがホントの大学の授業だと思いますか?」と訴えながら、正門前でビラ配りを行いました。そして申入を行い、団交開催を求め、改めて要求事項を伝えました。コマをカットされた組合員3名がひとり一人思いを語り、「20年以上に渡って、この大学に貢献してきたのに、このような扱いを受けるのは本当にショックだ」と涙目で訴える者もいました。

 組合は今後も、違法な業務委託が行われていないか厳しく大学を追及し、組合員のコマ数復元を求めて闘いを続けます。



大阪観光大学
 賃金引き下げに端を発する争議が解決

観光大は府労委から中労委へ

2014年4月から賃金が引き下げられたことに端を発する観光大争議は、府労委で不当労働行為命令が行われ、大学側の再審査申し立てで中労委に係属しました。
中労委は和解により解決することが妥当であるとの考えから、労使双方に和解を強く勧めました。和解調査が数回行われ、2019年8月19日、中労委関与による和解が成立しました。中労委からは正常な労使関係の構築に努められたいとの期待が表明されました。

労使関係の正常化こそ

和解協定のあと、観光大では高校用地売却に関わる不明金、理事長の交代・解任の報道がなされています。
労働組合が動かなくなると、ずさんな経営がはびこると言えるでしょう。

組合員が働く大学(現在および過去)

滋賀医科大、成安造形大学、

京都大学、京都外国語大学、京都造形芸術大、同志社大学、同志社女子大、立命館大学、龍谷大学、

大手前大、追手門学院大、大阪青山短大、大阪大谷大、大阪川崎リハ大、大阪観光大学、大阪学院大、大阪キリスト短大、大阪経済大、大阪国際大、大阪産業大、大阪女学院大、大阪女子短大、大阪樟蔭女子大、大阪市立大学、大阪府立大学、大阪成蹊大、大阪体育大、大阪電通大、関西大、関西外国語大、近畿大、四條畷学院大、摂南大学、千里金蘭大、帝塚山学院大、梅花女子大学、阪南大、桃山学院大、森ノ宮医療大

関西学院大、関西国際大、甲南大、甲南女子大、神戸大、神戸外大、神戸学院大、神戸芸術工科、神戸市看護大学、神戸親和女子大、神戸松蔭女子、夙川短大、宝塚大、兵庫大、兵庫県立大、姫路獨協大、

帝塚山大、

中国学園大、

弘前学院大、

LEC大学